ボルダリング グレード表 & 解説

クライミングにおけるグレード

クライミングにはグレードというものが存在します。日本のボルダリングでは5級・初段といったような段級グレード、日本のリードでは、5.10a・5.11cといったようなデシマルグレード、アメリカではV5・V10といったVグレード、フランスでは6C+・8aといったフレンチグレードが使われています。
これらは、課題やルートの難しさを分かりやすく表すために使われているので、クライマーは自分のレベルに合わせた課題にトライするために、自分のグレード感を把握し、このグレードの表記を見てトライしていきます。
ただし、このグレード設定は、基本的に、そのルートを登れた人や課題を作った人が行います。そのため、主観的な要素が非常に大きいので、例えば、同じ3級でもジムによって難易度にバラつきが出てきてしまいます。このことから、クライマーの間で、このジムの設定は辛い、この課題は絶対3級もない、といった話題が頻繁にあがるのです。
バラつきのあるグレードなので、このグレードにとらわれる必要は全くありません。グレードに関係なく、面白い課題やルートはたくさんありますし、純粋にクライミングを楽しむということの方が圧倒的に大切だと思います。
とはいえ、このグレードがあるおかげで、上達するためのモチベーションが上がったり、目標設定がしやすくなったりするのも事実です。そこで、日々のクライミングの参考として使えるよう、ボルダリングのグレードをまとめましたので、ご紹介します。ちなみに、以下ご紹介する”難しさ指数”や”達成までの必要日数”はあくまで目安となりますので、参考程度にご覧ください。

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ボルダリング グレード表

7級 (初級者)

難しさ指数
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達成までの必要日数
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7級は大体の人が初日に登れるレベルです。8級や9級の設定があるジムもありますが、7級とほぼ変わらないレベル感と考えていいでしょう。
どんなクライマーもまずはこのレベルからスタートしていますが、その後にそれぞれのてクライミングの楽しさを見つけています。さあ、クライミングライフの始まりです。

6級 (初級者)

難しさ指数
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達成までの必要日数
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6級も初級者レベルですが、初日で登れない人も出てくるグレードです。筋力がある人や体の使い方が上手い人、柔軟性のある人などは初日でも登れるでしょう。初めてボルダリングをした日に目標としたいレベルですね。

5級 (初級者)

難しさ指数
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達成までの必要日数
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5級は、ボルダリングを始めた人が最初の明確な目標とするグレード。初日に登れる人は非常に限られていますが、稀に登れる人を見かけます。
この5級は脱初級者となるための最初の関門で、ここをクリアするとボルダリングの醍醐味を味わえる中級者以上のレベルに入っていきます。ボルダリングを始めた人は、まずはこの5級をクリアするまで続けて欲しいところです。
クリアするためには足をしっかり意識して登ることを心掛けるといいでしょう。手で登ることに意識がいきがちですが、ホールドをつま先でしっかり踏むだけで、登り方が劇的に改善するはずです。

4級 (中級者)

難しさ指数
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達成までの必要日数
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4級は中級者の入り口としてのグレードと言えるでしょう。ここまで来ると、もうボルダリングが生活の一部になっているかもしれません。
ただし、4級はムーブの幅が求められ、また、パワーも徐々に要求され始めますし、重心の位置などを意識した体の使い方も重要になってきます。そのため、初日に登れる人はまずいません。
また、これまでの上達スピードがガクッと落ちることで”壁”を感じるかもしれません。そんな状況を是非楽しみながら登ってください。ここを超えると、クライミングの幅が一気に広がるはずです。 

3級 (中級者)

難しさ指数
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達成までの必要日数
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3級を登っている人はボルダリングが楽しくて楽しくて仕方がないでしょう。ジムに一人で通いつめたり、ジムで顔馴染みのクライマーが出てきたりしているかもしれません。筋トレを習慣的に行っている人もいるのではないでしょうか。
ちなみに、このグレードでは、ムーブの正確性が求められます。4級までで覚えたムーブをブレることなく正確に繰り出していく必要があるため、同じ課題に打ち込み続けたり、体幹トレーニングを行ったりすることが、このグレード攻略の鍵です。そのため、3級クリアまでにはある程度の期間が必要になるでしょう。しかし、この期間でしっかりと基礎能力を上げることで、上級者への道が拓けていきます。
ただし、ケガにだけは気をつけましょうね。ケガをしたら元も子もないですから。

2級 (中級者)

難しさ指数
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達成までの必要日数
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2級が登れたらジムでは”登れる人”と認識されるレベルで、中級者から上級者に向かう最終ポイントとなります(2級から上級者という人もいます)。その代わり、この2級を初めてトライした時にはその難しさに絶望するかもしれません。
3級と比べて、ホールドが遠く、かつ、悪くなっているので、3級までに出てきたムーブの正確性を上げると同時に、細部にまで緻密さを追求してトライすることが必要です。例えば、足の位置を半歩だけずらす、体のねじりをもう少しだけ加える、呼吸を意識する、などなど。
自分のクライミング(強み・弱み・体格)と向き合いながら、色々と試行錯誤して、クリアを目指しましょう。

1級 (上級者)

難しさ指数
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達成までの必要日数
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1級をクリア出来ていれば完全な上級者。女子であれば世界大会の課題にも出てくるレベルです。このグレードに到達出来ない人はいっぱいいるので、ここまで来たら誇っていいと思いますが、同時に、クライミングのマナーや登り方などを下位グレードのクライマーに伝えていく意識も持ちたいですね。
このグレードをクリアするためには、当然ながらそれ相応のトレーニングが必要となります。特に、全てのムーブの正確性・保持力・パワーは絶対条件と言えますし、加えて、高いオブザベーション能力による課題の理解力やムーブ・保持の修正力などが求められます。純粋にクライミングが好きという気持ちがないと、途中で心が折れてしまうレベルです。なので、人それぞれ、自分がなぜクライミングをしたいのか、好きなのかを早い段階で見つけてほしいですね。好きこそ物の上手なれ!

初段・2段 (上級者)

難しさ指数
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達成までの必要日数
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いよいよ段グレードです。初段・2段は、男子の世界大会でも課題として出てくるレベルです。ジムではあまり課題の本数がないかもしれません。もうここまで来ると、外岩中心となっているクライマーも多いでしょう。
このグレードでは、1級までに培ったフィジカルとテクニックに加えて、メンタルが非常に重要だと思います。1級よりも更に遠く、悪いホールドが出てくるこのグレードで、それでも登れる・登りたいという気持ちと、しんどい状況の中でも冷静に対処できる能力は、このグレード攻略のポイントという印象です。もちろん保持力の向上も。

3段・4段 (エキスパート)

難しさ指数
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達成までの必要日数
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男子の世界大会の最難関課題に使用されるレベルが3段・4段です。ここまで来たら、上級者とも区別してエキスパートと呼んでいいレベルだと思います。初段・2段までで得た能力に加えて、確固たる自分の武器と先天的なセンスが必要なグレードです。
このグレードに到達出来る人はどれ位いるのでしょうか。このグレードに来た人たちの生活の中心にはクライミングがあるはずです。

5段・6段 (レジェンド)

難しさ指数
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達成までの必要日数
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登れたらクライミング界でニュースになるグレードです。世界的にも一握りの超有名トップクライマー達しか登れません。もうレジェンドです。
日本人で言えば、小山田大さん、村井隆一さん、楢崎智亜さんなど、海外で言えば、Adam Ondra (アダム・オンドラ)、Daniel Woods (ダニエル・ウッズ)などがこの領域です。
現在の世界最高グレードはV17/9aとなります。フィンランドのBurden of Dreamsという課題で、フィンランド人のNalle Hukkataival (ナーレ・フッカタイバル)が初登しましたが、まだ再登者は出てきていません。

2022年11月時点

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